世界で一番美しい君へを描き終えて

・読みきりへの憧れ!

前から一度読みきりを描いてみたいと思っていて、初めて挑戦したのがこの作品です。少女漫画でよくある31Pで完結するお話ができたらかっこいいな~とか憧れていました。ついつい長い話考えがちな私…。

 

そこで、長編漫画「大海のポルカドック」から海星と日向子のエピソードをぎゅっと31Pに収めてみようプロジェクト発動!他のキャラの恋愛ものも候補にはあったんだけど長編側のネタバレになっちゃうのでやめました。もう掲載完了してる海星と日向子の話が丁度良かったのです。「かずにゃんの肉球」はギャグマンガになってしまうし。

 

ポルカ以外の単発ものも描けたらよかったんだけど、今完全に頭がポルカ脳になってしまってるので、ポルカの話描く方がササッと仕上がる気がしました。

・設定変更

(これ歌子ね)

読み切りはなんせページ数が少ない。となると、余計な設定は省いてなるべくシンプルにしなければページはみ出してしまう。

 

<省いた設定>

海星のロン毛

海星の過去回想

歌子の存在

海星以外のメンバーを極力登場させない(海星よりかっこよく映ると害でしかないのでまじでジャマ)

杉本の存在

…など

 

たとえば海星がロン毛でない場合、海星の顔を日向子が知らないことに別の理由がいります。なので、ポルカは顔出ししてないバンドってことに設定変更、とか矛盾が生じないように考えるのが大変でした。

 

杉本いないと日向子にチケット届ける流れも、海星が直接封筒で送るって設定にしなきゃいけないし…。こっちの方がロマンチックだけど、杉本介しての方がリアルさは出せるなぁと思ったりしました。

 

それから、歌子が登場しないままライブに行く流れにしなきゃいけないのも頭を悩ませました。歌子がいないと本当は成り立たない…。でも歌子出てきたら、歌子のインパクト強すぎるし、読み切りにはふさわしくないと思いました。なによりページ数足りなすぎる。

 

とにかく勉強になりました!

 

あと、海星の眉毛長めにしてますw(読み切りでは完全にイケメンで登場してもらう方が話の流れとしてよかったので、初見の人が眉毛おかしいwってならんように)長編の海星はもっとバカで変な事してるのに、今回はただの性格のいいイケメン。

・日向子は要領が悪い

限られたページ数の中で、イジメられているシーンを多めに投入しています。日向子は何故イジメられるのか、そういったことを読者に潜在的にでも感じていただければと思ったからです。

 

日向子は素直で優しい子ですが要領はいい方ではありません。そういう意味で賢くはなく、ぼーっとしていてドジっ子?的なところがあります。例えば…チケットをもっとわからないところに隠しておけばいいのに…。

 

イジメにあうのも仕方ない。バカだから。「デブ」とか言われてるなら痩せる努力はなぜしないの?イジメられるのにも理由がある。そう感じる人もいるかもしれません。

 

でも、イジメっ子に対して賢くふるまえる人はいじめられなくてすむ、それ以外はいじめられても仕方ない、でよいのでしょうか。

 

そして、イジメっ子は、日向子が仮に痩せてもイジメることを止めはしません。そこに気づけないといけないのかな…と個人的には思っています。

・結末は理想的なものに

この話の結末は、日向子は痩せずにそのままの姿で海星に抱きしめてもらうことができました。これは私が本来描きたかったこの二人の理想のハッピーエンドです。本編ではできなかったから。

 

 

海星は「世界で一番美しい君へ」贈る曲だよ、と言っているのです。そのままの姿で、ありのままでいることが素晴らしいんだ、というメッセージが込められた話にしたかったです。


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